2008年01月01日

☆ 人生万歳 2007.5

 試聴:人生万歳
                             
悲しさなんて求めちゃいないさ ただ・母が元気な頃を思うと 
時の流れというか・はかなさというか 何故・命に限りがあるのかと
どうして・人は老いゆくのかと 朽ちゆくのかと そんな事を責めたく・なる
歩けない足で立とうとしたり 流しで何かをしようとしたり 
そんな母を見る度・人生が見える 母の生きた時代が見える
生きる気持ちがあるのに こんなに頑張っているのに 母を見ていてそう・思う
そして・時にはこんな事もある それは・母が静かに眠る夜
まさか・と母の寝息を確かめたり 布団が落ちてはいないかと
こんな夜には私は・朝まで眠れず 母のソバで夜明けを迎えた
兎も角・もうすぐあんたの誕生日 94年の人生に万歳! 94年の人生に万歳!
苦しい時代を生き抜いてきた 心丈夫の気骨ある人
遷ろう時の流れに気づかないまま 必死に生きて来たんだと思う
もう一度生きてみろよ俺と一緒に 頑張る気持ちを持つのさ  
足元の花ばかりを見るんじゃないよ 見上げてご覧よ背中を伸ばして
こっちを見てよとホラ桜が呼んでる もうすぐ花をつけるからねと
あんたの生まれた2月26日 ホントに間に合うかしらネ
3月には紘子も来るんだってさ あんたの顔を見たいんだってさ
立田山に行くには少し早いかも だったら代継神社に行ってみるかい
そして帰りはウエストに立ち寄ってさ 蕎麦でも食べてもいいかも
兎も角・もうすぐあんたの誕生日 94年の人生に万歳! 94年の人生に万歳
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☆ ホッホ 2007.2

 試聴:ホッホ
                 
人生って老いてからの方が 辛い事が多いね・・ホッホ・母が笑う                    
朝から何を食べて お昼はどこに居て・・ホッホ・・それさえ分からない
それでもいいじゃないか 生きてみせるって事は 俺達に勇気をあたえる事
この4年の間の 俺をよく見てみろよ 随分・我慢強くなったさ
お前にもやりたい事が あっただろうに・・ホッホ・母が聞く
こんな思いの深い息子に 育てた覚えはないよ ホッホ・母が笑う
そして私はもういい お前は元の暮らしに・・ホッホ・戻れと言う
私はそろそろ向こうに行って 春の七草粥でも ホッホ・作ると言う
いつも済まないねと 母が言う 言ったさきから忘れるけど 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う
時々・思う事があるよ・と母が口にする お前はまるで私の母の・生き写し 
お前の背中をこうして見てると 母はお前の身体を借りて 私の傍にいるようだ・と 
いつも迷惑掛けるねと 母が詫びる 俺が選んだ生き方なのに・・ 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う
連れて行っておくれよ 博多の町に・・ホッホ・母が言う
みね子サンと通った あの桜坂は今でもあるかしら・・
もう一度よく見てごらん ちょっと違うんじゃない? みね子サンは隣の人
母がアルバム広げて 指さす人は 母の見知らぬ人 
少し部屋が暗い気がする 目のせいかしら・・ホッホ・母が笑う
人前で弱音を吐くのが 嫌いな母は・・ホッホ・・いつも自分を隠す
私にはお前の顔が よく見えないよ ホッホ・・母が笑う
とても不安なはずなのに 気になるはずなのに ホッホ・笑って誤魔化す
いつも済まないねと 母が言う 言ったさきから忘れるけど・・ 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う 
時々・思う事があるよ・と母が口にする お前はまるで私の母の・生き写し
そんな事ってあるかしら 母はお前の身体を借りて 私と暮らしているようだ・と
いつも迷惑掛けるねと 母が詫びる 俺が選んだ生き方なのに・・ 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う 
俺の事ならもう・いいよ 人生棄てたよ ホッホ・今度は私が・笑う  ホッホ・私が笑う
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☆ 弓削神社にて 2007.7

 試聴:弓削神社にて
 
 
覚えているかい ほら・あの銀杏の木 回りは柵で囲ってあってさ
きっと天狗が住んでいるよと 見上げたじゃないか あれは去年の秋だったね
金糸の絨毯みたいだよって はしゃいでいたよね 車イスから立とうとしたよね
素足で歩いてごらん お姫様みたいにさ 神様だって見とれるかもね
そろそろ秋祭りの準備かしら 枯葉が踊り出したよ 弓削神社の秋はすぐそこ 
弓削神社の秋は・・もうすぐ

ソバには広くて ほら・大きな川もあってさ 天を突く杉木立があったさ
冷たい風が吹いていたよね 木漏れ陽が綺麗だったね 気持ちがいいねと貴女は言ってた
きっと天狗が大きな団扇で 扇いでいるよと 貴女は両手を合わせていたよね
二年前の貴女は杖を使ってさ 自分の足で歩いていたよね 
あの日も風が吹いていたよね こんな夕暮れだったね 弓削神社の秋はすぐそこ 
弓削神社の秋は・・もうすぐ

覚えているかい この境内いっぱいに 銀杏の葉っぱが積もっていた事
それは金の絨毯みたいさ 神様だけが歩く道 ソバには天狗を従えてさ
頼んでみようよ自分の足で 歩いてみたいとね 俺も一緒に歩くからさ
車椅子の暮らしに 浸っちゃいけないよ 人生って歩いてこそだよ
秋祭りまで待てないってさ 枯葉が踊り出したよ 弓削神社の秋はすぐそこ 
弓削神社の秋は・・もうすぐ

作品背景
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☆ 老い,そして俺達 2007.10 

試聴: 老い,そして俺達
  
何度・涙を流せば気が済むのかい それで心が晴れるかい 
人生ってさ・そんなもんじゃないの? 悔いなら俺にも沢山あるよ  
何度・愚痴をこぼせばいいんだろう 愚痴は心を卑屈にするだけ
人生ってさ・悔いてこそじゃないの? 俺が言うのはおかしいかもね ・・だけど
何度悔いても戻らぬものがある それは一人に一つの・命
走り続けた人生を止めた時 ようやくそれが見えて・きた

話しを続けていいだろうか 涙なしには話せないかも
もしも思い当たる事が・あったなら ちょっとは優しくなれるかも
老いてこその人生ってさ・あると思うよ あんたはどう思う
少しずつというか・拘りが消えてさ まるで天使みたいでさ・・だけど
人間ってさいつかはこうなるんだと 老いゆくすがたを教えてくれてる
すがるような視線も時折見せてさ 私の心を探してる

老いってそんなもんだよ 悲しいけどね
誰でもそうだと思うよ いつか知らずさ
あるのは老いさ あるのは命さ 老いゆく一つの命さ

ずっと・避け続けた事がある 鏡の中の自分を見る事
何かを睨みつけたり怯えたり そんな自分を見たくなくてさ
いつも誰かを傷つけ傷つけられたり そんな人生だったからかも
そして・競い合うのをやめた時 何かが僅かに見えてきた・・それは
ずっと探し続けた忘れ物 人生の落とし物かも
今更なんて・思うけど 優しさだけは取戻したいもの 

もう少し話をさせてくれ 俺にも時間がないからさ 
そしてやがてあんたも間違いなくさ 老いの鎧を背負い出す  
今思う・故に我ありってさ よく使う言葉じゃないか
例えばあんたの今の人生だってさ 全てが自分で呼び寄せた事・・そして
人生ってさ・それは積木のようで 老いがそれを崩すのかもね
価値観だってさ変わるものだよ 命の重さに気づいてからはね
   
望むばかりじゃなくてさ 与える事をさ
   思う頃じゃないかな そろそろあんたも
   泣いてばかりじゃいけない 悔いてばかりじゃ 老いゆく命を語る頃かも
   
老いってそんなもんだよ 悲しいけどね
誰でもそうだと思うよ いつか知らずさ
あるのは老いさ あるのは命さ 老いゆく一つの命さ

何度・悔いても戻らぬものがある それは尊い命の事 
俺達だってさいつかは朽ちるもの ようやくそれが分かり始めた

posted by たかっさん at 16:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族

☆ 春はまだ・ 2007.2

 試聴:春は・まだ
                                 
春はまだ薄目を開け・そっぽを向いてる 風はまだ白いガウンを羽織ったまま
今朝の母はベッドの中・丸くなったまま 春はまだかと春はまだかと催促してる
そうだね・今はまだ枝垂れ梅の頃 昨日・デイへの途中で見掛けたじゃないか?
今は如月の頃・あんたの生まれた月 桜はまだ・松葉ぼうきみたい・さ 
春はまだ薄目を開け・そっぽを向いてる 風はまだ白いガウンを羽織ったまま

ためらいがちなスローペースの・春はまだ 風はまだストーブ回りをウロウロしてる
ドライブしよう桜が見たいと母が言う 今はまだ枝垂れ梅くらいと応えたばかり
そうだね・行ってみようか代継神社に たしか・大きな桜の木があったと思うよ 
長い坂道を上がってみるかい? あんたの気が済むように・さ 
ためらいがちなスローペースの・春はまだ 風はまだストーブ回りをウロウロしてる

そうだね・行ってみようか代継神社に そして・願をかけるのも・いいかも知れない
風に吹かれて・みるのもいいかも 車椅子に・乗ったままだけど
春はまだ薄目を開け・そっぽを向いてる 風はまだ白いガウンを羽織ったまま

春は・まだ 春は・まだ・・そっぽを向いてる 
春は・まだ 春は・まだ・・そっぽを向いてる
春は・まだ 春は・まだ・・そっぽを向いてる

posted by たかっさん at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族

☆ 風よ光よ・ 2006.10

 試聴:風よ光よ・

風よ君に・心あるなら 頼んでおきたい・・事がある
もしも母が・ふさぎ込む日は 語り掛けてくれ・・母の耳元で
そして、君は・届けてくれるか 私の思いをそっと・・母のもとへ
光よ君に・優しさがあれば 頼んでおきたい・・事がある
母が遠い・記憶を探し 空を見あげて・・ため息つく時
そんな時には・空一杯に 母のふる里・・描いてくれないか
母の悲しさなら 私が背負うつもり  辛さなら それも私にくれ
苦しい事なら慣れている  母の痛みなら すべて私がもらう
そして、今際の時には 神に伝えてくれ・・
母の命なら・それはやれないと 欲しいなら私から奪えと・・・
母には・誇るものがまだまだあると 私より・生きる価値があると 
風よ光よ・そう・・思うだろう?・・ 

もう少し君らに・言っていいだろうか 私が母を外にいざなう時
その時、君らは・ほんの少しだけ  遠慮してくれ・・母は目が弱い
光よ柔らかに・・そして、そよぐ風よ 君は季節季節の香りを運べ
母の悲しさなら 私が背負うつもり  辛さなら それも私にくれ
苦しい事なら慣れている  母の痛みなら すべて私がもらう
そして、今際の時には 神に伝えてくれ・・
母の命なら・それはやれないと 欲しいなら私から奪えと・・・
    母には・誇るものがまだまだあると 私より・生きる価値があると
    風よ光よ・そう思うだろう?・・ 
風よ光よ・今暫くは 母の記憶と遊んで・・やってくれ
時に母には・言葉はいらない 優しい風と光が・・あればいい 風よ光よ・頼まれてくれ 母の命の続く限り

posted by たかっさん at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族

☆ 四畳半の檻の中で

 試聴:四畳半の檻の中で                       
あてのない旅に 憧れた頃がある 時に全てを忘れたい・・そんな頃が
気ままな旅を 勝手に夢見た 世間に背を向けて・・生きていこうと
空に浮かぶ雲にさえ 妬みを覚えた 流れる水の行方を・・追いかけた事も 
風のように生きよう そう思っていた  まるで・・吟遊詩人のように
自分の命さえ 疎ましい頃があった 何で俺が生きてここに・・いるんだろうと
そしていつも言われた 生きていく価値が 今のお前にあるのかと・・そんな事を
    親の思いなど知るか・と 俺の人生だから・と 落ちていく自分を・・一人楽しんでた
    どうせ俺なんか・と どうせ俺なんか・と 心で叫んでた・・あの頃
生きる勇気も持たず 死ぬ事もできず 何の為にこの町に来たのかと・・思ってた
真夜中のアーケード 他人の落としたコインを拾い 獣のように叫んでいた・・あの頃

Aこれは夢なのか・ 夢なら覚めるはず 何だこのザマは・と・・独り自嘲ってた
誰に憤る訳じゃなく 自分を責めるでもなく 力なく頷だれたままで・・生きていた
どこを歩けばいいのか 俺はどこに行くのか 何をすればいいのか・・分からないままで
朽ちた神社の片隅 そこでいつも探してた 俺は一体、誰だと・・誰なんだと
流れる雲は俺を笑い 陽射しは俺を避け 鳥たちは声を潜め・・俺をジッと見てた 
そして、生きる勇気もなく 死ぬ事もできず 四畳半の檻の中・・胸を掻きむしってた
    親の思いなど知るか・と 俺の人生だから・と 落ちていく自分を・・一人楽しんでた
    どうせ俺なんか・と どうせ俺なんか・と 心で叫んでた・・あの頃
やがて聞かされた 浅い眠りの中で 親父が俺の名を叫ぶと・・俺の名前を
久し振りに泣いたよ 親父の手も握った 言葉はなかった・・冷たく横たわってた 

作品背景
posted by たかっさん at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族

☆ 老いを嘆かないで 2006.8

☆ 試聴:老いを嘆かないで
 
@あなたのソバに居て いつも思う事 夢はすてないで 自慢してみせて
老いは誇るもの 老いは生きたあかし これが私だと 胸を張ってみせて
老いを嘆かないで 老いを悔やまないで もっと生きてみせて これが人生だと
今の貴方はベッドに横になったままでも 人はこうして朽ちていくんだと
老いゆく姿を私に伝えてくれてる そして、老いは決して自分だけの事じゃなく 
それはとても耐え難いことだけど 生きる者すべてが迎えるものなんだと
老いは自然なもの 老いは称えるもの 老いは生きた証し 長い道のりを

A老いを恥じないで 老いを照れないで これが私だと 思わせてみせて
老いを嘆かないで 老いを悔やまないで もっと生きてみせて これが人生だと 
老いを隠さないで もっと生きてみせて これが私だと 自慢してみせて
昨日、今日の話はいいから昔の事を その頃の日本の暮らしを教えて下さい
海や空の青さはどうでしたか? 山や川はどうでしたか?神社詣でなんかは 
家族一緒にしてましたか手に手をとって おにぎりなども楽しみでしたか
老いを隠さないで もっと生きてみせて これが私だと 自慢してみせて
今の貴方はベッドに横になったままでも 人はこうして朽ちていくんだと
老いゆく姿を私に伝えてくれてる そして、老いは決して自分だけの事じゃなく 
それはとても耐え難いことだけど 生きる者すべてが迎えるものなんだと
老いは自然なもの 老いは称えるもの 老いは生きた証し 長い道のりを

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☆ 潮騒の町 2006.8

☆ 試聴:潮騒の町
                                
@これが私の最後の旅かしら 母がポツリと言う
そして窓辺に座り 遠く海を見てる 時折・目を伏せている
今は杖さえ使えない・そんな貴女を こんな遠くに連れて来て
済まない・と思ったり これでいいんだと思ったり 私の心は揺れている
母には届くかしらあの潮騒の音 貴女を育てたふるさとの海
母は遠い昔を語り始める 幼い頃の記憶を探してながら
例えばそれが・・青春の日々だとすれば 母には余りにも・・遠すぎる
せめて時よ止まれ・・せめて時よ止まれ・・

A母がよく話す幼い頃のラジオ体操 姫神社の夏の境内 
今はそこに居るのに 母は気づかない ここはどこだと私に聞く
母の記憶が薄れたからだけじゃない 時の流れが町並みを変えた
そして、私はつかの間・・老いを憎み 母の背中に手を回す
母には届くかしらあの潮騒の音 貴女を育てたふるさとの海
しとね崎、マリア様・・訪ねましょうよ 貴女はまだ知らないでしょう?
思いは一つ・・貴女が歩けるように ただ、それだけを祈りたいだけ!
神よ奇跡を起こせ・・そして母よ歩け!・・
母には届くかしらあの潮騒の音 貴女を育てたふるさとの海
誰にだって少しだけ 時を振返れば 戻れそうな[あの日]がある
例えばそれが・・青春の日々だとすれば 母には余りにも・・遠すぎる
せめて時よ止まれ・・せめて時よ止まれ

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☆ 母に生命を返す時 2006.3

母は日ごとに老いを深める 今以上を望もうとしない 自分の足で歩く事 それだけの事を もう、諦めたのかな・・
私もいつの間にか ため息をつく事が増えた 若さというか・・やる気というか・・私から何かが消える日がある 
優しさだけで接しても 駄目だヨって・誰かが言ってた 日毎に老いが深まり 素直になっていく母 私にはそれが寂しい
母よ立ち上がってくれ そして歩いてくれ  あんなに気丈夫のアンタが 弱音ばかりを言うなんて・・
神よ私の命と引き換えに 母に命を与えてくれ 今こそ命を返す時 母に命を返す時 

思えば私は幼い頃 母には2度目の命を貰った 今でも私の身体に 大きく残る傷 母はしっかり覚えてる
薄れる意識を引戻すように 母はオペ室のドアの向こうで 誰はばかる事なく 私の名を叫び続けた 今でも私の耳に残ってる
だからこそ私は今思う 母には命を返そう・・と 母よアンタのおかげで 私は生きてこれた 今しか恩は返せない
母よ立上がってくれ! そして歩いてくれ あんなに気丈夫のアンタが 弱音ばかりを言うなんて
私の命はいらない 神よ母に与えてくれ 今こそ命を返す時 私はそう・・思う

母は去年のこの時期は 芝生の上ではしゃいでいた 車椅子に乗ったり 杖をついて歩いたり 笑顔が絶えなかったのに
母よ、本当に疲れたのかい 休みたいと思うのかい? 一日の多くを ベッドで横になってる すっかり弱気になってる
今は私がアンタの 足代わりになってるけど こうしている間に 私の人生だって どこかで狂い始めてる
だけど、私の身体に残る傷 オペ室まで聞こえた母の叫び 私はあの時から母に 命を貰ったと思っている
神よ私の命と引き換えに 母に希望を与えてくれ 今こそ命を返す時 母に生命を返す時 

母よ立ち上がってくれ そして歩いてくれ あんなに気丈夫のアンタが 弱音ばかりを言うなんて・・
神よ私の命と引き換えに 母に力を与えてくれ 今こそ命を返す時 母に命を返す時 
母にイノチを・・返す時

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☆ 母よ・・ 2006.1

☆ 試聴:母よ・・
  
時に母は心に 鍵を掛ける時がある 深い思いに沈み込む そして・・
遠い記憶を辿るのか 今の自分を探すのか 計りきれない時がある やがて・・
母は静かに横になる 私を見つめてる 「あんたは誰?」・・と聞く
丸い背中は寂しい 何かを背負っているんだろう 母の人生が見える そして・・
私は言葉をなくし 母を眺めるだけ やがて迎える私の姿を そして・・
母は再び繰り返す 「どなた様ですか?」と 私は堪らずうつむく
姉は気づいただろうか? 兄は知ってるだろうか 母から母が消えつつある事 それは・・
自然な事とは思うが とても辛いこと 母にはそれが分からない だけど・・
刹那刹那に残る 命への拘り それが母を支えてる   

姉よ・今の母にはこんな時がある 今でも自分は深江に住むと・・
みつ子と紘子、勇と私の区別ができない 父の事さえすっかり忘れてる
姉よ・兄よ・私の気持ちを聞いてくれ 今の母に母を求めるのは
俺達の無理な願いなのかも知れない・・母は頑張っているけれど
時よ戻れと・・せめて時よ止まれと・・思う

時に母は心を 深く閉ざす時がある 語りかけても答えぬ時がある そして・・
遠く流れるちぎれ雲 今の自分を重ねて 心を揺らしてる そして・・
私の最後の時は 深江の家でと 口にする事がある
やがて歩けなくなる 一人じゃお茶さえ飲めず 心さえも互いに通わず それは・・
あり得ない事じゃない そんな時が来るかも・・答えなんてあるはずがない そして・・
覚悟なんてしてない そんなものはできない 私は自分に問いかける
母よ・もういい 忘れてしまいなさい 母である事も全て 何故なら・・
貴女の務めは終わった 母の務めは終わった 生きていてくれるだけでいい そして・・
母よ貴女は今日から 私の可愛い 子供になりなさい 子供に・・なりなさい

posted by たかっさん at 15:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族

☆ 金木犀 2006.11 /短縮版

 試聴:金木犀   
@いつになく冷えた朝 窓の外は深い秋 雪のように舞い落ちる金木犀 白い季節はすぐ・・そこ
静かな寝息立て 今朝は母がまだ眠ってる 昨日、届いたばかりのハーモニカ 枕のそばに置いたまま
窓を少し開けましょうか? 母の眠りを邪魔せぬように そして香り放てよ金木犀 今朝は君が母を起こせ
カーテン越しに朝日が射します 窓の外は深い秋 庭の隅に積もった金木犀 白い季節はすぐ・・そこ
風が部屋を訪ねます 母に季節を届けます やがて母が静かに眼を覚す まるで幼子のように 
お茶でも飲みましょうか? 耳元で母に尋ねましょう そして香り放てよ金木犀 君が窓辺に母を・・呼べ

今は秋? 母が聞く 春はまだ? 母が聞く・・ 途切れ途切れの記憶の中に 忘れられない事がある  
古びたアルバム 開く度に 破れた写真 継ぎ足す度に  母の記憶が つかの間・・戻る

A 92度目の冬が来る 辛い事など一つもなかった 愉しい事だけ覚えているさ 私にいつも・・言う
母が昨夜の夢を話します 幼い頃は近所のミッチャンと  川に水汲み山には小さなビャラ集め 
   みつえサンも同じ夢をみたかも
会いに行きましょうよ 貴方を慕うみつえサンに そして、姉のふじえサンにも会えるかも
歌が浦は・・母の古里
花言葉は「気高い人」母には似合うかしら? 香り届けよ思い伝えよ金木犀 母には「素朴さ」が似合う
日毎夜毎に匂い立ち 日毎夜毎に舞落ちる やがて命短かし金木犀 
希望を母に与えて・・くれ 
厚めの布団に替えましょうか? それとも薄手を重ねましょうか? 部屋に飾り続けた金木犀
今日で君とは・・お別れ 
今は秋? 母が聞く 春はまだ? 母が聞く・・途切れ途切れの記憶の中に 忘れられない事がある
古びたアルバム 開く度に 破れた写真 継ぎ足す度に 母の記憶が つかの間・・戻る

いつになく冷えた朝 窓の外は深い秋 秋の終わりを告げて散る金木犀 白い季節はすぐ・・そこ

posted by たかっさん at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族