2007年12月24日

☆ 弥生の頃  2007.05

試聴:弥生の頃
 
どう?・散歩でも出かけましょうか 頬伝う風は冷たいかしら 
そろそろ・桜も峠を越える頃 弥生の月は今日まで・・
貴女は覚えているかしら 佐世保を発つ日の車から見た景色
山には一筋・枝垂れ桜の帯 そう・あれも弥生の頃
お前の・手を貸しておくれ そして・窓辺に立たせておくれ 
お前に伝えたい事がある 風にあたりながらでも・・  
もう・私は独りじゃ何もできない ここでお前と暮らしたいもの
ようやく私は・心を決めたよ・と そう・母が言う
もう・私は独りじゃ暮らせない このままここに居させておくれ
こんなに穏やかな一日なのに 母の迎える春は・哀しい
そう・幾つもの春を迎えた母のはず 今は・弥生の頃 そう・弥生の頃

お前に・あの空が見えるよね 私には全てが雲って見える
この時期・春霞がひどいからねと 私は言葉を詰まらせる・・  
ちょっと庭に出てみましょうよ 言葉を掛けましょうか花ミズキに
今年はお前が咲くのを・見てやれるよと そう・今は弥生の頃
貴方は・佐世保の家を覚えているでしょう 庭は貴方が植えた花で一杯かしら
梅雨を越したら裏庭の茗荷達も 背丈を伸ばして貴方を探すでしょう・・
今度帰るのは皐月の頃かい それとも葉月の頃か?・と母が聞く
そして・法事を終えたら・ここに戻ろうね そう・母が言う 
春よ・母に話しかけてよ そして・抱きしめてやってくれ
やがて・私にも分かる時が来るかしら 母の迎える春は・哀しい
そう・母が迎える94年目の春  今は・弥生の頃 そう・・弥生の頃
春よ・母に話しかけてよ そして・抱きしめてやってくれ
やがて・私にも分かる時が来るかしら 母の迎える春は・哀しい
そう・母が迎える94年目の春  今は・弥生の頃 そう・・弥生の頃
posted by たかっさん at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 介護家族
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