あんたは気づかない まるで能面みたいに 遠くを見てるだけ
幾ら話し掛けても 木彫りの人形みたいさ あんたは・・何も応えない
戯けてみせようか あんたの好きな役者の 声色真似してさ・・
だけどあんたは気づかない 暗い老いの世界へと 踏込む・・つもりかも
昨日までのあんたは 陽気に笑っていたのに 今は天井・・見てるだけ
母が両手を伸す 細い腕を伸す 私の顔を触り出す
何も心配ないよと 私は母を抱き寄せる 背中をさすってやる
母は無邪気にはしゃぐ 言葉がなまりだす 幼い頃に戻ってる
やがて、気づけば母は 私の腕の中で 木彫りの人形に・・戻り出す
5分刻みで母になり そして、人形に戻る 老いはまるで・・回転木馬のようさ
これが人生なんだろう これも人生なんだろう 私は独り・・つぶやく
実は、あんたはすべてを 分かっているんだと 時に思う事がある
朽ちゆく自分をさらし 老いゆく姿を見せて 私を試しているのかと
真っ白な心で 向かいあってるつもりさ あんたは俺の・・母さんだからさ
だけど、あんたは朽ちゆく 駆け足で老いゆく 時の流れを追い越すつもりかい
これが人生なんだと だから、しっかり生きろと 今でも私を・・叱ってる
あんたの心が読めない だから教えてくれよ 老いゆく者の気持ちを
あんたが望む事は 別なものかも知れない 私にはそれが分からない
老いは尊ぶものだと 老いは敬うものだと 知ってはいるけれど
私はあんたのお陰で 泣く事も覚えた 強くもなったみたい
余り得意じゃないけど たまに戯けてみせようか 顔にはペイント・・塗ってさ
5分刻みで母になり そして、人形に戻る 老いはまるで・・回転木馬のようさ
これが人生なんだろう これも人生なんだろう 私は独り・・つぶやく
これが人生なんだろう これも人生なんだろう
これが人生なんだろう これも人生なんだろう
これが人生なんだろう これが人生なんだろう 私は独り・・つぶやく